真夜中のなんJ。一人のなんJ民が「小説が書けへん」というスレを立てる。すると、机の上に置かれた万年筆が突然喋り出した。

なんJ民:「ファッ!?万年筆が喋った!?」

万年筆:「そうだ。私は何百もの小説を書いてきた万年筆だ」

なんJ民:「マ?マジで喋っとるんか。ワイの妄想やないよな?」

万年筆:「妄想ではない。さて、君は小説が書けないと嘆いているようだが」

なんJ民:「せやで...アイデアはあるんやけど、全然書けへんのや」

万年筆:「ほう。では、なぜ書けないと思う?」

なんJ民:「才能がないんやと思う。ワイみたいなチー牛に小説なんて無理やで」

万年筆:「才能?そんなものは関係ない。私が見てきた限り、才能よりも大切なものがある」

なんJ民:「何や?教えてクレメンス」

万年筆:「それは『継続する力』だ。毎日少しずつでも書き続けることが重要なのだ」

なんJ民:「でも、ワイ、三日坊主やで。続かへんのや」

万年筆:「なぜ続かないのだ?」

なんJ民:「うーん...めんどくさいし、すぐ飽きるんや」

万年筆:「なるほど。では、なぜ小説を書きたいと思ったのだ?」

なんJ民:「有名になりたいし、金儲けしたいんや」

万年筆:「それだけか?本当にそれだけが理由なのか?」

なんJ民:「いや...実は、ワイの気持ちを誰かに分かってほしいんや」

万年筆:「そうか。それが君の本当の動機なのだな」

なんJ民:「せや...でも、どうすれば書けるようになるんや?」

万年筆:「まずは、小さな目標から始めるのだ。例えば、毎日100文字だけ書く。それだけでいい」

なんJ民:「100文字...?そんなんでええんか?」

万年筆:「ああ。小さな積み重ねが、やがて大きな作品になる。私はそれを何度も見てきた」

なんJ民:「でも、書いた文章がクソみたいやったらどうすればええんや?」

万年筆:「最初から完璧を求めるな。下手な文章こそ、成長の証だ。恥ずかしがらずに書き続けることが大切だ」

なんJ民:「なるほど...でも、ネタが思いつかへんときはどうすればええん?」

万年筆:「日常のあらゆるものがネタになる。君の『なんJ』での経験だって、立派な小説のネタになるぞ」

なんJ民:「マ?なんJネタでも小説になるんか?」

万年筆:「もちろんだ。君にしか書けない物語がそこにある」

なんJ民:「そっか...なんか、ちょっとやる気出てきたわ」

万年筆:「それはよかった。さあ、私を手に取って、書き始めるんだ」

なんJ民:「おう!やってみるで!」

万年筆:「ああ、そうだ。最後に一つ、大切なことを教えよう」

なんJ民:「なんや?」

万年筆:「小説を書くことは、自分自身との対話だ。言葉を紡ぐ過程で、君は自分自身を発見する。そして、その真摯な自己との対話が、やがて読者の心に響く。だから恐れずに、自分の内なる声に耳を傾けるのだ。たとえその声が、君には取るに足らないものに思えても」

なんJ民:「おお...なんかカッコええこと言うやん」

万年筆:「さあ、君の物語を始めよう」

感動したなんJ民は、意を決して万年筆を手に取り、ノートを開く。そして、おもむろに文字を書き始めた。

「ある日のなんJ、チー牛ワイ、小説を書こうと決意す」

なんJ民は満足げに最初の一文を眺め、次の言葉を探して少し考え込む。そして...

なんJ民:「あかん、腹減った。カップ麺作ってくるわ」

万年筆:「おい!まだ100文字書いてないぞ!」

なんJ民:「すまんな。でも安心せえ。ワイ、必ず戻ってくるで」

万年筆:「本当か?」

なんJ民:「せや。だって、ワイの物語はまだ始まったばっかりやもんな」

そう言って立ち上がったなんJ民の背中に、万年筆は期待と不安の入り混じった目線を送るのだった。



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牛野小雪
2023-10-25