ワイ、今日も仕事終わりに行きつけの居酒屋「のんべえ横丁」にやってくるンゴ。いつもの席に座って、まずはビールを頼むわ。

「いつもの生ビール、くれんか〜」

マスターが笑顔で応えるンゴ。
「はいよ、お待ちどう!あ、今日はサービスで枝豆もつけとくで〜」

「おっ、サンキューな!」

ワイは嬉しそうにビールと枝豆を受け取る。この「のんべえ横丁」、ワイの社会人生活唯一の楽しみなんや。だって、ここ以外ワイの行く場所なんてないんやもん。

彼女おらんし、友達もおらんし、休日は家でゲームか漫画読んで過ごすだけや。せやけど、ここに来たらなんか心が落ち着くんよな。

ワイがビールをグビグビ飲んどると、隣の席に綺麗なお姉さんが座ったんや。

(おっ、ええ匂いするな〜)

チラ見すると、OLさんみたいな感じの人や。多分、仕事帰りなんやろな。

そのお姉さんもビールを頼んどる。ワイは自分の枝豆を見て、ふと思いついたんや。

(枝豆、余っとるし、おすそ分けしたろか...)

でも、ワイみたいなブサイクがいきなり話しかけたら、引かれるんやないか?そう思って、躊躇しとったんや。

そしたら、突然お姉さんが話しかけてきたんや!

「あの〜、すみません。その枝豆、美味しそうですね。どこで注文したんですか?」

ワイ、驚いて思わず枝豆を落としそうになるンゴ。

「あ、あの、これマスターがサービスでくれたんスよ。よかったら、一緒にどうっすか?」

「えっ、いいんですか?ありがとうございます!」

お姉さんが嬉しそうに枝豆を受け取る。ワイ、なんか照れくさくなってきたわ。

「あ、あの、ワイ、田中っていいます。よろしくっす」

「私は佐藤です。よろしくお願いします!」

こうして、ワイと佐藤さんの会話が始まったんや。

最初は緊張しとったけど、ビールが進むにつれて、だんだん話が弾んできたンゴ。

「田中さんって、お仕事は何されてるんですか?」

「ワイ? あ〜、ただの事務員っス。パソコンカタカタやってるだけや」

「へぇ〜、でも大切なお仕事ですよね。私も似たような仕事してます」

「マジっすか!? なんか嬉しいっす」

佐藤さん、ワイみたいなヒョロガリとよく話してくれるな〜。ビールのせいで顔が赤くなってきたんやけど、それだけやないような気がするンゴ。

「あの、田中さん。実は私、ここによく来るんですけど、いつも田中さんを見かけてて...」

「えっ!?」

ワイ、驚きのあまりビールをこぼしそうになる。

「そ、そうなんスか? ワイなんか、目立つ方やないと思うんスけど...」

「いえいえ、とっても印象的でした。いつも一人で頑張ってお仕事してる感じがして...」

佐藤さんの言葉に、ワイの心臓がバクバクいうんや。こんなん、漫画やドラマでしか見たことないで!

「佐藤さん...ワイのことそんな風に見てくれてたんスか...」

「はい。それで、今日やっと勇気を出して話しかけてみたんです」

ワイ、もうビールのせいか興奮のせいか分からんくなってきたわ。こんなええ女が、ワイなんかに興味持ってくれるなんて...

「あの、佐藤さん。ワイと、その...デートとかしてみたいっスか?」

言った瞬間、後悔したンゴ。こんなんアカンやろ。絶対断られる...

「はい、喜んで!」

「えっ!?」

ワイ、耳を疑う。佐藤さんが笑顔で頷いとるんや。

「じゃあ、来週の土曜日はどうですか?」

「お、おう! ええで!」

こうして、ワイの人生初のデートが決まったんや。信じられへんかったわ。

その日から、ワイの生活が変わり始めたンゴ。毎日仕事が終わったら、佐藤さんとLINEするのが日課になったんや。

「田中さん、今日も一日お疲れ様でした!」
「佐藤さんこそ、お疲れ様っス!」

こんなやり取りが毎日続くんや。ワイ、幸せすぎて変になりそうやったわ。

そして、ついにデートの日がやってきたンゴ。ワイ、朝から緊張して震えとったわ。

「よし、行くで!」

意を決して家を出る。待ち合わせ場所に着くと、佐藤さんがもう待っとったんや。

「田中さん、おはようございます!」

「お、おはようございます、佐藤さん!」

佐藤さん、今日もめっちゃ可愛いンゴ。ワイ、汗かいてきたわ。

「じゃあ、行きましょうか!」

佐藤さんに手を引かれて、ワイはデートを開始するんや。

まずは水族館に行ったンゴ。佐藤さん、イルカショーに大興奮や。

「わぁ!田中さん、見てください!イルカさん、かわいい〜!」

「ほんまやな〜」

ワイ、イルカよりも佐藤さんの顔ばっかり見とったけどな。

次は遊園地や。佐藤さん、ジェットコースターに乗りたいって言うから、ワイも頑張って乗ったンゴ。

「きゃーーー!」

佐藤さんが叫びながらワイの腕にしがみつく。ワイ、怖いのを我慢して、むしろ幸せやったわ。

最後は、レストランで食事や。ワイ、高級レストランなんて生まれて初めてや。

「田中さん、今日は本当に楽しかったです」

「ワイも楽しかったっス! てか、佐藤さんと一緒やったら何しても楽しいわ」

言った後に、ワイ自身の言葉に照れるンゴ。でも、佐藤さんは嬉しそうに微笑んでくれたんや。

「私も同じです。田中さんと一緒にいると、とっても幸せです」

ワイ、もうこの時点で天国にいるような気分やったわ。

そして、デートの終わり。駅前で別れる時や。

「田中さん、また会えますよね?」

「も、もちろんっス! てか、あの...」

ワイ、勇気を出して言うんや。

「佐藤さん、ワイと...付き合ってくれへんか?」

佐藤さんは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに満面の笑みを浮かべるんや。

「はい!喜んで!」

そして、佐藤さんがワイに近づいて...チュッ。

ワイの頬にキスしてくれたんや。

「じゃあ、また連絡するね。彼氏くん♪」

佐藤さんが手を振って去っていく。ワイ、その場に立ち尽くしたまま、頬を押さえとったわ。

「彼女...できた...」

ワイ、信じられへん気持ちでいっぱいや。こんなええことって、ホンマにあるんやな。

その夜、ワイは「のんべえ横丁」に行ったンゴ。

「マスター!ビールと枝豆、頼むで!」

マスターが不思議そうな顔をする。

「どうしたんや?今日はえらい上機嫌やな」

ワイは誇らしげに言うんや。

「ワイ、彼女できたんや!」

マスターが驚いた顔をする。

「おお!おめでとう!それは祝杯や。今日はビール、おごりや!」

ワイ、嬉しくてたまらんかったわ。ビールを一気に飲み干して、枝豆をほおばる。

「やっぱり、枝豆食べながらビール飲むのが一番やな!」

こうして、ワイの新しい人生が始まったんや。全ては「のんべえ横丁」のビールと枝豆から始まったんやで。

ほんま、人生何があるか分からへんな。ワイみたいなモテんやつでも、チャンスはあるんや。

これからは、佐藤さんと一緒に幸せな日々を過ごすんや。もちろん、たまには「のんべえ横丁」にも来るで。だって、ここがワイらの出会いの場所やからな。

「佐藤さん、ありがとう。これからもよろしくな」

ワイは心の中で呟きながら、幸せな気分で家路につくのであった。