ワイ、今日も元気に起床してニーチェの本をパラパラめくるンゴ。「ツァラトゥストラはかく語りき」の一節がワイの心に突き刺さるんや。「人間は乗り越えられるべき何かである」って言葉にグッときてもうた。
「よっしゃ!ワイも超人目指すで!」
そう決意したワイは、まず外見から変えようと思うたんや。超人なら筋肉ムキムキやろ?ジムに通い始めて、プロテインもガブガブ飲むで。
「ふんっ!はぁっ!」
ベンチプレスに励むワイ。周りのマッチョな奴らを見て、ワイもあんなんなりたいンゴ。でも、1ヶ月経っても全然変化なくて草。
「あかん、これじゃ超人どころか普通の人間にもなれへんで」
ほんで、ワイは考えたんや。ニーチェの言う超人っちゅうんは、単に筋肉ムキムキってわけやないんやろ?もっと精神的なもんなんちゃうか?
そこでワイ、瞑想を始めるンゴ。毎朝30分、静かな場所で目を閉じて無の境地を目指すんや。
「...」
しばらくすると、ワイの心に平安が訪れるかと思いきや、
「あかん、腹減ったわ。ラーメン食いたいンゴ...」
集中できへんくて草。
でもワイは諦めへんで。今度は哲学書を片っ端から読み漁ることにしたんや。ニーチェだけやなく、プラトンやカント、サルトルなんかも読むンゴ。
「むむっ、なるほど...さっぱりわからんで」
難しすぎて頭おかしなるで。でも、ワイは必死に理解しようと頑張るんや。
「永遠回帰」とか「ニヒリズム」とかの言葉を覚えて、友達の前で使ってみるンゴ。
「お前ら、人生の永遠回帰について考えたことあるンゴ?」
友達は呆れた顔でワイを見るんや。
「お前、何言うとんねん。酔っ払ったんか?」
ワイは悲しくなってきたンゴ。超人への道は孤独なんやな...
せや!ワイは芸術の道を歩むことにしたんや。ニーチェも「芸術がなければ、現実の真実に押しつぶされてしまうだろう」って言うてるやんか。
まずは絵画から始めるンゴ。キャンバスを買って、絵の具を準備して...
「よっしゃ、描くで!」
ワイの渾身の一作が完成したんや。でも、
「なんやこれ...5歳児の落書きみたいやんけ!」
ワイの絵心のなさに絶望するンゴ。
次は音楽や!ギターを買って練習し始めるんや。
「レッツゴー!ロックンロール!」
ワイの演奏を聴いた隣人が怒鳴り込んでくるンゴ。
「うるさい!さっさと寝ろ!」
芸術の道も難しいんやな...
ワイは途方に暮れるんや。超人になるのは無理なんやろか...そう思ってた時や。
ある日、公園でボール遊びをしている子供たちを見かけたんや。楽しそうに笑いながら遊ぶ姿を見てると、ワイの心に何かが響いたンゴ。
「そうや...超人になろうとして必死になりすぎてたわ」
ワイは子供たちに近づいて、一緒に遊ぼうって声をかけたんや。最初は怪訝な顔をしてたけど、すぐに打ち解けてボール投げを始めたンゴ。
「おっちゃん、上手いやん!」
子供たちの無邪気な笑顔を見てると、ワイの心が温かくなるんや。
その日から、ワイは地域のボランティア活動に参加し始めたンゴ。公園の清掃や、お年寄りの手伝い、動物保護施設でのお世話なんかをするようになったんや。
「ありがとうね」
そう言われるたびに、ワイの中で何かが成長していくのを感じるンゴ。
ある日、友達とバーで飲んでた時のことや。
「お前、最近変わったよな。なんか、いい感じになってるわ」
ワイは少し照れくさくなって、ニヤッと笑うんや。
「せやろか?ワイはただ、自分のできることをしてるだけやで」
その時、ふと気づいたンゴ。ワイ、知らん間に成長してたんやないか?
筋トレも瞑想も哲学も芸術も、全部無駄やなかったんや。あれらの経験が、今のワイを作ってるんやなって。
超人を目指して始めた旅が、実は自分自身を見つける旅やったんやな。
ワイは家に帰って、久しぶりにニーチェの本を開くンゴ。
「すべての偉大なものは大いなる愛によってのみ可能である」
この言葉が、今までとは違う響きで心に染み入ってくるんや。
ワイは窓の外を見て、深呼吸するンゴ。明日はどんな一日になるんやろ。どんな発見があるんやろ。どんな人と出会えるんやろ。
そう思うと、なんやワクワクしてくるンゴ。
超人になれたかどうかは分からへん。でも、ワイは毎日を精一杯生きていく。それが、ワイなりの「超人への道」なんやなって思うんや。
「よっしゃ、明日も頑張るで!」
ワイはそう言って、ベッドに潜り込むンゴ。明日はどんな冒険が待ってるんやろ。楽しみやな。
そうや、明日は図書館で子供たちに読み聞かせのボランティアする日やった。ニーチェの「ツァラトゥストラ」を子供向けにアレンジして読んでみようかな。
「むかしむかし、山の上に住んでいたツァラトゥストラっていうおっちゃんがおってな...」
なんて感じで始めてみるのもええかもしれんな。子供たちの反応が楽しみやで。
ワイの超人への道は、まだまだ続くんや。でも、もう焦ることはないンゴ。一歩一歩、自分のペースで歩んでいけばええんや。
そうや、明日の読み聞かせの後は、公園でゴミ拾いでもするか。小さなことの積み重ねが、いつか大きな変化を生むんやろうなあ。
ワイはそんなことを考えながら、静かに目を閉じるンゴ。
明日はきっと、ええ日になるはずや。
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