ワイこと山田太郎、売れない小説家やねん。東京のボロアパートでキーボード叩きまくっとるんやが、全然ええもんが書けへんのや。

「クソが!AIなんか出てこんかったらなぁ...」

ワイの独り言、部屋に響くわ。

せやねん、2025年の日本はAIが小説書く時代なんや。

「山田はん、締め切りですよ」

エージェントからLINE来たわ。ワイ、ため息つきながら返信するで。

「わかっとるわ。でもどうせAIに書き直されるんやろ?」

「いえいえ、今回はAI監修なしの純文学企画ですねん」

ワイの目が点になったわ。「マ?ホンマか?」

「せや。ただし、AIより面白くなかったら即打ち切りや」

ワイの顔が青ざめたんや。

でも、ここがチャンスやと思って書き始めたで。

『未来がない小説家』

「アカン、自虐的すぎるわ」

もう一回や。

『AIに恋した小説家』

「アホくさ」

3回目や。

『最後の純文学』

「...これいけるんちゃう?」

ワイ、必死で書き始めたんや。でも書けば書くほど、自信なくなってきよったわ。

「ワイの文章、AIっぽないか?」
「もしかして、ワイほんまはAIなんちゃうか...」

頭おかしなっとるけど、ワイは書き続けたんや。

3日3晩不眠不休で書いて、やっと完成や。

「よっしゃ!これでAIに勝てるで!」

ワイ、興奮してエージェントに送ったんや。

翌日、エージェントから電話あったわ。

「山田はん、すごいですわ」

ワイの心臓バクバクや。

「これ、AIより面白いです。でも...」

「でも、なんや?」

「AIにはない"人間らしさ"がありすぎて、編集長が怖がってますわ」

ファッ!?

「どゆこと?」

「リアルすぎて、読者が現実逃避できひんって」

ワイ、絶望したで。

「じゃあ、ワイの小説、ダメなんか?」

「いえ、ネットで発表しましょう。"最後の人間小説家"としてバズるかもしれません」

ワイ、複雑な気持ちやったわ。

その夜、ワイはツイッターで小説を発表したんや。

タイトルは『未来がない小説家』

反応は...

「草」
「AIより人間っぽくて草」
「これ絶対AIやん」
「いや、AIがここまで人間臭い文章書けるわけないやろ」
「もしかして、これが真の純文学?」

ワイの小説、バズりまくったんや。

でも、出版社は怖がって本にはしてくれへんかった。

ワイは決意したで。

「よっしゃ、ワイがAIに負けへん小説家になったるわ!」

そして、ワイはまた新しい小説を書き始めたんや。

タイトルは...

『AIに勝った最後の小説家』

ワイの物語は、まだ終わらへんのや。