山の頂きから降りてきた預言者
十年の沈黙を破り、言葉を発す
人々よ、聞け、超人の到来を
神は死んだ、我らの手によって
その血は我らの手を染める
だが、新たな夜明けが近づいている
ツァラトゥストラは語る
古き価値観の墓の上に立ち
新たな人間の誕生を告げる
超人よ、汝は大地の意味
弱き者の慰めではなく
強き者の希望となれ
永遠回帰の輪を受け入れよ
すべては繰り返され、すべては永遠
一瞬の喜びが永遠を照らす
力への意志、生の本質
創造と破壊の循環の中で
自らを超えていく勇気を持て
奴隷道徳に縛られるな
同情は弱さの印
苦しみを乗り越え、高みを目指せ
太陽よ、お前は何を照らすのか
人間という綱を、獣と超人の間に
揺れ動く、危うい均衡を
市場の蠅どもよ、耳を貸せ
小さな幸福に満足するな
大いなる運命を求めよ
山頂の孤独を恐れるな
そこにこそ真の自由がある
群衆の中の孤独より怖ろしきものはない
子を産むがごとく、己の価値を産め
痛みと歓びをもって
新たな朝を迎えよ
昼と夜、光と闇
すべてを肯定せよ
生そのものへの大いなる然りを
踊る星々よ、我に教えたまえ
混沌の中に秩序を見出す術を
そして、その秩序を再び破壊する勇気を
ツァラトゥストラは去りゆく
再び山へ、孤独な高みへ
だが、その言葉は風に乗って広がる
聞け、人間よ、この預言を
汝自身を超えよ
超人への橋となれ
神なき世界で、神となれ
創造主となり、破壊者となれ
自らの運命を愛せよ
永遠の砂時計が回る
同じ瞬間が無限に繰り返される
その一瞬に全てを賭けよ
山羊の足で岩場を登れ
鷲の目で遠くを見よ
蛇の知恵で古きものを脱ぎ捨てよ
ディオニュソス的陶酔に身を任せよ
アポロン的秩序を求めよ
その均衡の中に真の芸術がある
嘆くな、笑え
苦しみを喜びに変えよ
それこそが生への最大の肯定
ツァラトゥストラの言葉は響く
洞窟から市場まで
高みから低みまで
聞け、この言葉を
超人への道は開かれた
汝自身がその道となれ
神々は笑う、人間を見て
だが、人間もまた笑うだろう
自らを超えゆく時
ツァラトゥストラは去った
だが、その精神は生き続ける
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