君は今、この文章を読んでいる。いや、もしかしたら読んでいないかもしれない。でも、君がライトノベル作家になりたいと思っているのは確かだ。そうでなければ、この物語は始まらない。

主人公の名前は...ここで一度立ち止まろう。名前なんて重要だろうか? でも、ライトノベルには主人公が必要だ。じゃあ、君が主人公だ。そう、君だ。

君は机に向かっている。パソコンの画面には白い原稿用紙。カーソルが点滅している。書け、と。でも、何を書けばいいんだ?

「ライトノベル作家になるには」と、君は打ち込む。そう、これが君の物語のタイトルだ。いや、君の人生のタイトルかもしれない。

突然、画面が歪む。君は吸い込まれるように、その中に入っていく。気がつけば、君は異世界にいた。いや、ただの図書館か。

棚には無数の本。全てがライトノベルだ。君は一冊手に取る。タイトルは「ライトノベルの書き方」。ページを開くと、そこには...何も書かれていない。

「知識は君の中にあるんだよ」

振り返ると、老人が立っている。杖を突いた魔法使いのような出で立ち。でも、なぜかメガネをかけている。

「僕の中に? でも、僕には何も...」

「それはそう思い込んでいるだけさ」老人は言う。「君の中には無限の物語がある。ただ、それを引き出す鍵が必要なんだ」

君は自問する。「僕の物語ってなんだろう?」

すると、図書館が溶けていく。君は記憶の海を泳ぎ始める。

過去の風景が次々と浮かび上がる。幼少期の冒険、学生時代の悩み、初恋の痛み、友情の温もり。全てが物語の素材だ。

君は気づく。「僕の人生そのものが、物語だったんだ」

目を覚ますと、君はまた机の前にいた。画面には、さっきまで書いていた文字。でも、その下にはびっしりと文章が続いている。君が書いたのか、誰かが書いたのか。もはやそんなことは重要ではない。

君は読み進める。そこには君自身の物語が書かれている。ライトノベル作家を目指す君の姿が。そう、まるで今読んでいるこの物語のように。

「これは僕が書いたの?それとも僕が書かれているの?」

答えは出ない。でも、それが大事なのかもしれない。

君は立ち上がる。窓の外を見る。そこには普通の街並み。でも、君の目には全てが物語に見える。通りを歩く人々、走る車、飛ぶ鳥。全てがキャラクターだ。

「結局、現実も虚構も、同じなのかもしれない」

そう呟いて、君はまた机に向かう。

「ライトノベル作家になるには」

君は、もう一度タイトルを見つめる。そして、次の一文を書き始める。

「君は今、この文章を読んでいる。いや、もしかしたら読んでいないかもしれない。でも、君がライトノベル作家になりたいと思っているのは確かだ...」

物語は、永遠に続く。それとも、ここで終わるのか。答えを知っているのは、君自身だけだ。

この物語を読み終えた君は、ライトノベル作家になれただろうか。いや、そもそもこれはライトノベルだったのか?ポストモダンな文体の実験か?それとも、単なる悪ふざけか?

結局のところ、ライトノベル作家になるには、ただ一つのことが必要なのかもしれない。それは、書くことだ。考えるのではなく、悩むのでもなく、ただ書くこと。

そして君は、また新しい物語を始める。それが、ライトノベルであるかどうかは、もはや重要ではない。大切なのは、君が物語を紡ぎ続けることだ。

さあ、新しいページを開こう。そこには何が書かれているだろうか。いや、何を書くのだろうか。それを決めるのは、他でもない君自身だ。


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牛野小雪の小説season3
牛野小雪
2023-10-25