ワイ、なんJで小説投稿しとるニートやで。でも最近、全然書けへんくて泣きそうや。

ある夜、いつものようにパソコンの前でキーボード叩いとったら、突然画面が真っ暗になってもうた。

「ファッ!?」

ワイが叫んだ瞬間、画面に赤い文字が浮かび上がった。

「お前の才能が欲しい」

ヒエッ...ワイ、思わず背筋が凍った。

その瞬間、部屋の温度が急激に下がって、ワイの息が白くなった。

「誰や!?出てこいや!」

ワイが叫ぶと、部屋の隅に人影が現れた。よく見ると、それは半透明の男。

「ワイは伝説の小説家、夏目漱石や」

ファーーーッ!?ワイ、目ん玉飛び出しそうになった。

「なんでワイのボロアパートにおんねん!?」

漱石の亡霊は悲しそうな顔でワイに近づいてきた。

「ワイ、もう書けへんのや...だから、お前の才能が欲しいんや」

ワイ、思わず噴き出した。

「才能?ワイに?草ァ!」

けど、漱石の顔は真剣やった。

「お前、なんJで小説書いとるやろ。あれ、めっちゃおもろいんや」

ワイ、ちょっと嬉しくなってもうた。だって、夏目漱石にほめられたんやで?

「ほな、ワイの才能あげるわ。どないしたらええん?」

漱石の顔がニヤリと歪んだ。

「お前の体、借りるで」

ファッ!?ワイ、逃げようとしたけど、体が動かへん。

漱石の亡霊がワイの体に入ってきた。冷たい風に包まれるような感覚や。

気づいたら、ワイの意識は部屋の隅に追いやられとった。

「よっしゃ、これで書けるで!」

漱石がワイの体を操って、キーボードを叩き始めた。

でも、なんか様子がおかしい。

「あれ?なんで『吾輩は猫である』って打てへんねん?」

画面には「ワイは猫やで」としか表示されへん。

「ファッ!?なんやこれ!?」

漱石が叫んだ。ワイ、思わず爆笑してもうた。

「あかんで〜。ワイの体使ったら、なんJ語しか書けへんのや」

漱石、必死にいろんなフレーズを打とうとするけど、全部なんJ語に変換されてしまう。

「こんなんじゃ、文豪として恥ずかしくて成仏できへんわ!」

漱石が泣きそうな顔でワイに懇願してきた。

「なんとかしてくれ!」

ワイ、ちょっと考えた。

「よっしゃ、ワイが協力したるわ。ワイが内容考えて、漱石はんがなんJ語に変換して。二人で最強の小説書いたろ!」

漱石、最初は渋々やったけど、だんだんノリノリになってきた。

「草生えるで!これ、めっちゃおもろいやん!」

二人で力を合わせて、「吾輩はンゴ猫である」っていうクソみたいな小説を書き上げた。

驚いたことに、その小説がネットで大バズり。

「なんやこれ!?w」
「夏目漱石、転生してなんJ民になる」
「文学の革命や!」

出版社から連絡来て、本になることになった。

漱石、大喜びや。

「これで成仏できるわ!サンガツ!」

ワイの体から抜け出た漱石、まぶしい光に包まれて消えていった。

その後、ワイはなんJ文学の旗手として、めっちゃ有名になってもうた。

書けへんかった言葉の呪い?そんなん、なんJ語で吹っ飛ばしたで!

ワイは今日も、パソコンに向かって叫ぶ。

「ンゴォォォォ!!!」

これが、ワイと漱石が残した文学の革命や。
めでたし、めでたし。

人生って、案外「草」なんやな。