突っ込みどころ満載という触れ込みでしたがその言葉に偽りなし。
 マジキチ建材に務める狂山が社を牛耳るマジキチ四天王を順々に倒していく話。ビジネスで決着をつけるんじゃあありません。殴り合いで決着をつけるんです。それで勝ったら社での地位が上がるアホみたいな設定(大丈夫か、この会社)。
 初っ端の久米戦からハチャメチャで、相手はフォークリフトに乗って殺そうとしてくるキチガイ。戦いは倉庫に積んである合板の山を崩壊させながら進んでいく。
 おいおい、戦いが終わったらどうするんだよ。ひょっとして夢オチかと突っ込みながら読み進めると、負けた方が全ての責任を負うという謎の弱肉強食ルール。勝った方はおとがめ無しである。
 この調子で次々現れるマジキチ四天王を、周りを巻き込みながらぶっ壊していく怒涛の痛快ストーリー。読んでいて気持ちが良かった。




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