エンドウ豆の一粒が
ある日 王様になった
畑の中で育った彼は
野菜の国の新しい支配者

王冠はさやの殻で作られ
王座は豆の茎で編まれた
エンドウ豆王の統治が始まる
野菜たちは彼に忠誠を誓う

豆の軍隊を率いて
害虫の脅威から国を守る
太陽の光を浴びて育つ
緑の国土を見守る

王様はみんなに愛された
優しさと思いやりの心を持って
野菜たちの幸せを願い
豊かな実りをもたらした

しかし ある日 収穫の時期が来た
王様も他の豆たちと共に
畑から引き抜かれることに
野菜たちは悲しみに暮れた

だが エンドウ豆王は言った
「私の使命は果たされた
新しい命を育む礎となろう
来年も みんなと会える日を楽しみに」

王様は食卓へと運ばれ
人々の笑顔を見て満足した
エンドウ豆王の物語は
野菜たちの心の中で生き続ける

来年の春 新しい芽吹きとともに
伝説は再び始まる
エンドウ豆の王国は