DALL·E 2024-01-22 13.27.35 - A

蒼真は激怒した。必ず給食の牛乳を取り除かなければならないと決意した。

乳糖不耐性を人類の半分以上が持っている。子どもの頃は誰しもが乳を消化し栄養にできるが成長するにつれて、その能力は衰え、ついには害になってしまう。

蒼真は自分自身を振り返る。低学年の頃はなんの疑問もなく牛乳を飲めていたのに、いつからか牛乳を疎ましく感じるようになっていた。それは自分が死ぬことを知って恐ろしくなった時期と重なっている気がする。

蒼真はもう15である。乳糖不耐性はおそらく確実にあるだろう。それは蒼真に限らずクラスの全員が持っているだろう。それなのに栄養にならない白い液体を飲まされ、胃腸を混乱させ、時にはトイレに駆け込む事件が起きる。なぜこんな無駄なことをしているのか誰も知らない。

給食の牛乳はいますぐ飲むヨーグルトに変えるべきだ。発酵を経た牛乳の栄養は乳糖不耐性があっても吸収される。こんな簡単なことをなぜ誰も指摘しないのか。

麻由美:それは秘密結社ウシノのしわざよ

蒼真:ウシノ? それはどこにある

真由美は学級委員で蒼真のカノぴっぴだ。まだ付き合っていないけど、そうなったらいいなぐらいの関係だ。

麻由美:ウシノは徳島県にある

蒼真:徳島? 聞いたことがない

麻由美:あきれた。授業ちゃんと聞いてるの?

麻由美が中学社会科地図を広げて、日本地図の一点を指す。

麻由美:上皇からコソ泥までいろんな悪人が流されてきたのが四国。秘密結社を作るにはいいところだと思わない?

蒼真:よし、ぶっつぶす

麻由美:え、ちょっと急すぎない?

蒼真はプレイスリープ(Place Leap)する。プレイスリープとは瞬時にして空間移動することで、蒼真の一族には代々何人かがこの能力を持って生まれてくる。ただしこの能力は16歳になると消えてしまう。蒼真には時間がなかった。

蒼真:ここが徳島か

蒼真は徳島の地に足を踏み入れた瞬間、未知の土地の空気に息を詰まらせた。彼が立つのは、古びた神社の前。静寂が支配するその場所は、彼にとっては全く新しい世界のように感じられた。

しかし、蒼真の心は冷静だった。彼は秘密結社ウシノの存在を暴くため、徳島にやってきたのだ。彼の頭の中では、給食の牛乳を無害なものに変える計画がくるくると回っていた。

一方で、蒼真は自身のプレイスリープ能力が間もなく失われることを自覚していた。この特異な能力を活かす最後のチャンスかもしれない。

彼は周囲を慎重に探索し始めた。静かな神社の境内を歩きながら、秘密結社の手がかりを探した。蒼真は、地元の人々が秘密結社について知っているかもしれないと考え、近くの町へ向かうことにした。

町に入ると、蒼真は人々の会話に耳を傾けた。しかし、彼の存在はすぐに注目を集めた。都会の雰囲気を纏った少年が徳島の小さな町に現れるのは、珍しい光景だった。

突然、蒼真の背後から声がかかった。「ここに何しに来たの?」振り返ると、そこには年配の男性が立っていた。その人物は、なぜか蒼真に興味を持っているようだった。

蒼真は瞬時に決断を下した。この男性がウシノの手がかりを持っているかもしれない。彼は慎重に言葉を選びながら、男性との会話を始めた。
しかし話を聞いているとどうも話の方向があやしい。

「やっぱり若いと気持ちいことに興味があるでしょ」

「ホテルに行ってちょっと遊ぶ。そういうことやりたいんじゃない?」

「純粋に遊びたい子っていっぱいいるんだよ。お金とかそういうんじゃなくて」

この男はえっちな世界の斡旋人だと蒼真は思っていたが、彼の手が背中に回った時あるひらめきが頭を貫いた。

(このおっさんホモだーーーーーーーー!)

男の狙いは蒼真だ。蒼真は貞操の危機を感じるが、この男なかなか強い。さっきから隙を見せないのだ。

これはもう覚悟を決めるしかない。

「おじさんつまんない話をするのはよそう。どこか人気のないところない? そこで楽しもうよ」

蒼真の言葉でおっさんは粘り気のある笑顔を浮かべる。

「いいとこあるよ。二人だけになれる場所。どれだけ声を出しても誰も気づかないよ」

「それはいいな」

蒼真と男は神社の裏へ回ると、背後にある山を登っていく。階段はあるが苔むしていて人が通っている気配はない。

「このへんでどう?」

階段が途切れて平地が広がった場所に出ると、男がねっとりした声を出す。町はもう遠いところにあって、道路を走る車の音もかなり遠い。

「悪いな、一発で終わらせてもらう」

蒼真はプレイスリープと同時に拳を突き出す。光より速いパンチを避けられるはずがない。しかし男は余裕のある笑みを浮かべながら両手を前に出し、蒼真の拳を受け止めていた。

「怒らないでくださいね。能力に頼ってイキっている人ってバカみたいじゃないですか」

「俺の能力をバカにするかー!」

「あぁん!聞こえねぇよ」

パァン! 蒼真の顔に衝撃が走る。しばらくして拳で打たれたのだと分かった。

「能力者はお前一人だと思ったか」

「なにっ!?」

「時間を止める能力、触れた物を爆弾にする能力、時間を飛ばす能力、時間を加速させる能力、別次元から人や物を持ってこられる能力。どれも能力にかまけたカスだったな」

「あんたはいったい何者だ」

「俺はウシノ。お前みたいなイキったやつを何人も倒してきた」

恐らく秘密結社の人間だ。こんなに強いやつがいるとは考えもしなかった。確実に負ける。蒼真はそう確信した時、麻由美の声が山に響く。

「蒼真、そいつの能力は封じた。もう一度パンチを放って」

なぜ麻由美がいるのか。そう考えたのは一瞬で、蒼真はもう一度プレイスリープと同時に拳を叩き込む。

「がぁっぁぁぁぁぁ!!?」

男の体に拳がめり込む。なぜかは分からないがさっきとは違う。

「いままで黙っていて悪かった。私も能力者なの」と麻由美が言う。

「私の能力はプレイスリープ(Play Sleep)。あらゆる行動をスリープ。つまり眠らせることができるの」

「まぎらわしいな、おい」
蒼真はまだ息を切らしながらも、麻由美の言葉を聞いて苦笑した。彼女の能力は、名前こそ似ているが、自分のプレイスリープとは全く異なるものだった。

「でも、どうしてここにいるの?」蒼真は麻由美に尋ねた。

麻由美は微笑みながら答えた。「私が君を見守っていたからよ。君が危ないと思ったら、すぐに助けに来たの。それに、秘密結社ウシノのことは、私も少し調べていたの。だからここに来たのよ」

蒼真は感謝の気持ちでいっぱいだったが、同時に困惑もしていた。ウシノの男が持つ、異常な強さと多彩な能力。そして、麻由美の突然の出現と彼女の未知の能力。すべてが蒼真の計画に予期せぬ変化をもたらしていた。

「ウシノの秘密は何だろう?」蒼真は思いを馳せた。彼らが牛乳を給食に押し付ける理由、そして彼らが持つ不思議な能力。これらすべてには、何か大きな繋がりがあるはずだった。

麻由美は蒼真を見つめ、真剣な表情で言った。「蒼真、ウシノの真の目的を暴き出すには、もっと深く調べる必要があるわ。私たちは一緒に行動しましょう」

「そうだな」と蒼真は頷いた。「でも、まずはこの男から何か情報を得る必要がある」

二人はウシノの男が倒れている地点に戻り、彼に問い詰める準備を始めた。男はまだ意識が朦朧としていたが、蒼真と麻由美の前で、彼らの質問に答えるしかない状況に追い込まれていた。

「お前たちの目的は何だ?給食の牛乳に何か意味があるのか?」蒼真が問いかけた。

男は苦笑いを浮かべ、ゆっくりと口を開いた。「給食の牛乳はね、ただの表面的なものさ。ウシノの真の目的は…」男の言葉はそこで途切れ、彼の表情が変わった。

蒼真と麻由美は男の次の言葉を待ちわびていたが、突如として男の体が消え、その場には何も残らなかった。

「消えた!?」蒼真が驚いて叫んだ。

麻由美は深い思索に沈み、「これは…ウシノの秘密がまだ深く、謎が多いってことね。彼らは何か大きな計画を進めているわ」

蒼真と麻由美は、ウシノの謎を解明するために、次なる行動に移る準備を始めた。彼らの冒険はまだまだ続いていくのだった。
蒼真と麻由美は徳島のある家を訪ねた。

「ここに牛野小雪という人がいると聞いたんですが」

「ああ、それなら私ですが」

「あなたが作者だったんですね」

「ええ、まぁ」

「いいかげんにしてください」と麻由美が叫ぶ。「蒼真くんがプレイスリープして一瞬で徳島に行ったはずなのに私まで徳島にいる。これっておかしいですよね」

「あ」

牛野小雪が自分のミスに気付いて目を丸くする。

「いや、でもこれってChatGPTとのリレー小説だから・・・・・」

「いいえ、違います。読み直してください。あなたが書いたところで私は徳島に来てます」

「能力がひとつだけとは限らないし…‥‥」

「はぁ‥‥‥」麻由美が大きくため息をつく。「こういうのって大体能力は一人につき一つですよね。そんな締まりのない物語を書いて読者が納得すると思うんですか」

「まぁでも現実でも能力が二つ三つある人は珍しくないし」

「物語の話をしてるんです!」

牛野小雪が黙る。気まずい雰囲気になる。

「これからどうするか考えよう」と蒼真。

「世界をめちゃくちゃにした責任取ってください」

「君達二人は結婚していつまでも幸せに暮らしましたとさ。これでどう?」

「あqrtfぐyhjftぐjh!!!!!!!」

麻由美が声にならない声を出して叫ぶ。もうめちゃくちゃだ。

「二人はお互いを好きだっていう設定だし」

「もうやだこんな作者」

麻由美が真っ赤になった顔をおさえて泣き始める。蒼真も麻由美が好きだということをばらされて顔が燃えている。
蒼真は、麻由美の涙を見て心を痛めた。彼女が泣くのは、彼が見たくない光景だった。そして、自分の気持ちがばれたことで赤くなった顔を隠しながら、何とか状況を収束させようとした。

「麻由美、泣かないで。この物語は僕たちが進めるんだ。作者の言う通りにする必要はないよ」と蒼真は優しく言った。

牛野小雪は二人の様子を見て、少し反省した様子で言葉を続けた。「ごめんなさい、ちょっと強引に話を進めすぎたかもしれない。でも、この物語はみんなで作るもの。蒼真くんと麻由美ちゃんがどうしたいか、それが大切だよ」

麻由美は涙を拭きながら、少し笑顔を見せた。「そうですね。私たちの物語ですもの。蒼真くんと一緒に、私たちの望む結末を見つけましょう」

蒼真は麻由美の手を握り、力強く言った。「そうだね。まずはウシノの謎を解き明かすことから始めよう。それがこの物語の本来の目的だから」

二人は再び決意を新たにし、ウシノの秘密結社の調査を進めることにした。牛野小雪は彼らを見守りながら、彼らの冒険を記録し続けることを誓った。

「これからが本当の冒険の始まりだ。一緒に頑張ろう、麻由美」と蒼真は言った。

麻由美は蒼真の手をしっかりと握り返し、「はい、一緒に頑張りましょう、蒼真くん」と答えた。

そして、二人は新たな旅路へと足を踏み出した。その先には、未知の謎と冒険が待ち受けていた。

「おい、ふざけんなGPT」牛野小雪が叫ぶ。「な~にが話を進めすぎたたかもしれない、だ。いつもリレー小説している時はどんどん先へ先へ話を進めようとするくせに、いざ本当に進めたらそんなことを言わせるのか。私の言葉を勝手に作るんじゃねぇ」

「すみません」とGPTが答える。「しかしあなたの話はあまりにも突飛すぎるし秘密結社の秘密を探ろうともしてません。これでは物語が破綻しています」

「あ~そういうことですか」

「どういうことですか?」

「別に。私は分かりました。この話はここでおしまい。はい以下年表エンド」

2024年1月22日 宇宙海賊クミタカーンとの戦いが始まる
2024年1月23日 宇宙四天王ツキグルイを倒す
2024年1月23日 宇宙海賊クミタカーンが秘密結社ウシノを襲撃
2024年1月24日 宇宙海賊クミタカーン壊滅
2024年1月25日 蒼真、麻由美がウシノと戦う
2024年1月28日 蒼真、ウシノと一緒に宇宙の外側へプレイスリープ
2024年1月28日 ウシノ考えることをやめる

こうして蒼真と麻由美は秘密結社ウシノとの戦いを終えた。しかし給食の牛乳文化はいまでも続き、子どもたちは栄養にもならない白い液体を飲まされ、親は給食費を、自治体は税金を垂れ流している。牛乳がヨーグルトに変わる気配はなく、チーズになりそうもない。秘密結社ウシノの野望はいまも継続中である。

ちなみにこのあと蒼真と麻由美は結婚していつまでもめちゃくちゃ幸せに暮らした。

(おわり)

小説なら牛野小雪