『ワールド・ウォー・わなび/月狂四郎』
まずは苦情を言いたい。
月狂さんに書評を貰ったので、ウフフと良い気分で彼のblogを再度訪問した時に、ふと気になって『月狂四郎』をAmazonで検索すると、新着でこの本が一番上にあった。
ふむふむ、これが前々から言っていたヤバイ本だろうかと、作品のページへ飛び、内容紹介を読見始めた瞬間に、これはヤバイと直感した。別名で出せば良かったのにとも思った。
妖しい魅力に引かれて、ふと気付くとダウンロードしていた。
本当は今日も執筆して、夜にでも読もうかと考えていたのに、それを打ち遣ってこれを読んでしまった。読んでしまうと今日はもう書けなくなってしまった。どうしてくれるんですかと(笑)
内容は某サイトのKOW杯を発端にして起こったとある事件の内側に迫っていくルポタージュ風文学。騒動の関係者を記者がインタビューしていく。
KDP界隈で活動している人は「ああ、あれね」と分かるはず。
これはあの人。これは誰だろう?そんなことを妄想しながら楽しみました。
例の方は月狂さん本人ですよね?実を言うと私もあの騒動で月狂さんを知った口です。具体的には権当さんのツイートからです。もしそれが無ければ、ずっと知らないままだったのでは?という気もします。
それにしても前作『泡姫ありえない』に引き続いて、また騙されました。このまま下衆い好奇心を満たして終わるのかと思いきや、後半からはKOW杯騒動の裏側が暴かれます(もちろんフィクションですよ)。なるほどそういうオチになるのかと、すっきりしました。
下衆い好奇心で手を出したけれど、考えさせられることもありました。
わなび(私も含め)からスターダムへのしあがるには、結局最後は自分の力でやり遂げねばならない。『ジーンマッパー』の藤井さんなんかは過去のインタビュー記事を読むとちょっと真似できないくらい努力している。梅原さんも表に出ないだけで、きっと何かやっていたに違いない。それに続く人もやはりそうだろう。作家ではないがきんどうさん自身も初期はかなり苦労していた。
権当さんのモデルこときんどうさんがKDP界で大きな影響力を持つのは作家自身の他人に頼ろうとする依頼心が為せる業で、作家一人一人が『俺は一人でもやるぞ』という気概を持てば、こんな騒動も起こらなくなるだろう。きんどう氏自身も前から『うちは利用してやる』くらいの気持ちで使ってくれと言っている。
それに権藤さんが大きくなったとはいえ、世間から見れば彼もわなびも豆粒大の泡のような脆くて小さい存在でしかない。一朝事があれば、あのきんどうさんでさえ危機に陥ったのだから。→でんしょのうらがわ/きんどるどうでしょうさん 過去ツイートを全削除する
そんな小さな世界で潰しあってもつまらんだろうというメッセージもある気がした。 それよりかはお互いに利用しあって外の世界の人間を引っ張ってこよう、KDPのパイをデカくしようぜと。
この本はきんどう杯(正確には第2回 風立ちぬ杯だそうです)の後に起こった例の騒動を元にしたブラックパロディだが、その実体は月狂さんからKDP作家に向けた『お前らしっかりしろよ』という叱咤激励ではないのだろうか?
それに権藤さんが大きくなったとはいえ、世間から見れば彼もわなびも豆粒大の泡のような脆くて小さい存在でしかない。一朝事があれば、あのきんどうさんでさえ危機に陥ったのだから。→でんしょのうらがわ/きんどるどうでしょうさん 過去ツイートを全削除する
そんな小さな世界で潰しあってもつまらんだろうというメッセージもある気がした。 それよりかはお互いに利用しあって外の世界の人間を引っ張ってこよう、KDPのパイをデカくしようぜと。
この本はきんどう杯(正確には第2回 風立ちぬ杯だそうです)の後に起こった例の騒動を元にしたブラックパロディだが、その実体は月狂さんからKDP作家に向けた『お前らしっかりしろよ』という叱咤激励ではないのだろうか?
追記 もしこれをきんどうさんがトップページで大々的に扱ったら最高にロックだと思う。
さらに追記 きんどうさんは大々的に扱わないそうだけれど、ここのページをツイッターで呟いていた。色んな噂があるけれど、心の底にはロックな心を持っているみたいで、ほんの少しだけハモってくれた。
普段ではあり得ない訪問者数に少々ビビっている。きんどう恐るべし。
著者自身の紹介ページ
アブナすぎる新作「ワールド・ウォー・わなび」リリース
別の人の感想
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コメント
コメント一覧 (2)
そして、いらん心労で悩ませて申し訳ないです。
実のところ、本作をリリースした私が一番ビビっております(笑)。
アブない話題を扱ったとはいえ、最後の方は完全に創作ですからね。なのでヒヤっとした面白さを味わってもらえればいいかと思っております。
>そんな小さな世界で潰しあってつまらんだろうというメッセージもある気がした。
これ、まさに言いたかった事です。世間から見たらお前らかっこ悪いぞ、と。
なので感情に流されなければ警鐘的な意味合いもある説教臭い作品でもあるんですよね。
そういう部分が無かったら、一番格好悪いのは月狂さんでしたよ。
それにしても最近書いている文章が伸び伸びしていますね。脂がのっています。ちと羨ましい。
これは私の勝手な見解なのですが、長編、短編に関わらず、新作を出し続けている人は書くたびにうまくなっている気がします。どうでしょうか?
名のあるところですと、八幡さんしかり、(好悪別れそうですが)晴海さんしかり、月狂さんしかりです。
人目に晒すと腕が磨かれるのでしょうか?それなら私も?なんて考えることがあります。
初期の頃より粒は揃ってきたのだから読者が集まって、もっともっとKDPの本が読まれると良いですね。
牛野小雪より